主要なお祈りの紹介

 ここでは、カトリック教会のお祈りの紹介をしたいと思います。

 カトリック教会では、長い間「公教会祈祷文」という文語体の祈りが記された祈祷書が、信徒の間で広く使われて来ました。でも時代の流れなのでしょうか、この祈祷書は廃版となり、各種の新しい現代語、若しくは口語の祈祷書が出版されました。色々な問題や理由、又は考えがあっての事だと思います。私はそれらの問題の専門家ではありませんし、それに就いて論議する程の能力を持ち合わせてはいません。しかし、お祈りという「敬神行為」に於て、変化しつつある口語・現代語を用いるのは、果たして相応しい事なのかどうかと言う疑問が、素人ながら私には有ったりして、どうも馴染めないのです。それに、「公教会祈祷文」は絶版なので、欲しい方の為に、その一部を紹介したいと思い立ちました。新しく探すには、大変な労力が伴なうと思われるからです。

 それと共に、カトリック教会の公用語である「ラテン語」の祈りも紹介しようと思い立ちました。「今時ラテン語?」という反論が聞こえそうです。そう言う方に限って「第二ヴァチカン公会議で禁止された云々」と放言されるのですが、それを受けて私が調べたところ、ラテン語の使用は禁じられるところか、「ラテン語の使用は、ラテン典礼において遵守される。ただし特殊権を除く。(典礼憲章36.1)」と記してありました。真に受けなくて良かったと思いました。しかし、こんな反撃があったのです、「日本は、ラテン語圏では無いので、ラテン典礼では無いから、それは適用されない」と。私は典礼の専門家ではありませんが、日本がキリシタンの時代から、ラテン典礼に属している事くらい存じ上げております。この様な反撃から推測すると、どうやらラテン典礼ならぬ「日本典礼」を作りたい方がいらっしゃるようです。ちょっとビックリしました。ビックリついでに、典礼憲章を見ていたら、こんな事も記されていて驚きました。「(国語の使用に就いて記された後に)しかし、キリスト信者が、ミサ通常文の中で信者に属する諸部分を、ラテン語でも一緒に唱え、または歌うことができるよう配慮しなければならない。(典礼憲章54)」雑言を気にしていると、結構勉強になるものですね。しかし、残念ながら今に至る迄、教会の名によって「ミサ通常文の中で信者に属する諸部分を、ラテン語で」唱えるよう配慮下さった事はありません。私は典礼や司牧の専門家ではありませんが、それらの諸部分も僭越ながら、少しばかり紹介しようと思います。

 そんな訳で、ここでは、なるべく文語体の祈りと、カトリック教会より推奨されていると勝手に邪推したラテン語の祈りを紹介したいと思います。

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